酒を呑むのが好きだ。そこに旨い肴。日本酒を小さな杯にトクトクと…、お手塩皿にちょっとした佃煮でも盛って。ただ酒と肴があればいいという事ではないのだ。それらを彩る器があり趣向がある。それらを嗜むのがいい。
何年も前から金継ぎを学びたいと思い、書籍も数冊購入して読んでいた。やるなら本格的な金継ぎがいい。しかし、やりたい気持ちだけで足踏みをしていた。
それが、今年に入ってCLASS101というサイトの中に「金継ぎクラス」を見つけた。しかも本格的金継ぎクラスで道具キット付き、受講期間も十分設けられ、講師からのフィードバックもある。すぐに受講を決めた。
↑直してみた器たち。正直まだ美しい直しではない…。
技術を学ぶとは大変なことである。
やり直しを繰り返している。例えば、欠けた箇所に“錆漆”を充填するという作業がある。それを4度もやり直した。しかも漆は硬化するのに数日を要するので、やり直しは大変だ。それでもこの手の作業は好きである。少しづつ形になっていくことが分かる。やり直しが楽しいのだ。まだまだ技術が身についていない分、同じ器で納得がいくまでやり直しを重ねることが技術習得に繋がるはずだ。↑の網目魚紋の皿は今もやり直し中である。
はじめてのオンラインクラスは期待以上に素晴らしい。非常に分かりやすく親切に作られた動画で、受講期間内なら何度も見ることができる。他の生徒からのコメントを見れば、大体皆同じような疑問を持ち、それらに対する講師からのフィードバックにより疑問が解決される。それ以上に分からなければ自分で聞けばいいのだが、今のところ他の受講者のコメントをみるだけで事足りている。
自分で揃えたものに気密性の高い木箱がある。漆を硬化させる「むろ(室)」用で、今回はじめてジモティーを利用した。30円で小さな木箱を譲ってもらったが、銘や書き込みがあったのでサンダーで削りサラの木箱にして使っている。
今は割れた皿の継ぎに挑戦中である。
もっといくつも練習を重ねたいが、欠けた器が手元から減ってきている。
骨董市へでも出かけるか…。それもまた楽しい。余計な買い物をしてしまうこと必至だがw。