鞍が届くのはあと2か月後である。しかし、私の手元にはBrandNewな鐙が届いている。ローズゴールドの柔らかな光沢が美しい鐙である。イタリアから購入した。
話を「鞍の注文」に少し戻したい。鞍の色選択である。私も殿もブラウンで希望した。するとクラブのスタッフが「今後、競技会や進級試験のことは考えてませんか?」と訊く。競技会は今のところ考えていないが、進級試験に関しては当然しっかりと取得していきたいと思っている。すると、進級試験はブラウンの鞍では受けられないと教えられた。馬場馬術の試験には規定があり、馬術用の正装はもちろんのこと、鞍から鐙まで色として許されているのは黒であるということだった。
知らなかった…。
クラブスタッフには少なくとも一つは黒にした方がいいとアドバイスされた。その後、鞍の販売店の方と話すと、私と殿の身長差や体格差があまりないことから、一つを黒にし要所要所で共用するのもいいのではないかとご提案いただいた(もちろんそれでは各々の騎座に合わせて育っていく鞍の意味がないことも承知はしている)。最初の鞍である。二つとも黒にするか悩んだが、殿を黒の鞍に、私がブラウンの鞍に決めた。しかし、マイファースト鞍は黒であるべきという暗黙のルールを感じた。なので、何となく後ろめたさも感じる決断になった。
せっかくルールに背いた決断ならば、自分が好きだと思うスタイルを貫こう!
鞍と同じく、鐙もいろいろと調べてみた。これもまたネット上で検索・比較する。してみたところで素人にはどうにもならなかったw。結局、クラブが推薦していた鐙に決めた。手に取り見ることができたし、機能性も姿もよく、使っている人達の声が実際に聞けたからである。TechStirrups社のVeniceLightという鐙である。公式HPをみると色のバリエーションも多いことが分かった。その中に購入予定の鞍によく合う黒×ローズゴールドという配色の鐙がある。
絶対にこの色が良い。
後日、たまたまTechStirrups社の日本代理店の営業がクラブに来ていたので、カラーと在庫について尋ねた。すると、実際にあるカラーバリエーションのうちの数種しか輸入していないという。その中に希望するカラーは無かった。残念だ…。
並行輸入でもいい。他の日本の馬具屋さんで扱いがないか探したが見つからなかった。
もう一度いう。せっかくルールに背いた決断ならば、自分が好きだと思う形にしたい。
希望するカラーを探しているとイタリアの馬具屋の数件にあたった。イタリアかぁ…。今までも何度かUKから個人輸入で洋服などは買っているが、今回は少し金額が大きい。しかもTheいい加減・イタリアであるw。(お、誤解無き様に述べておくが、私はイタリアが大好きである。人の大らかさも歴史も景観も食べ物もすべてが性にあっている。革製品も筆記用具もイタリア製の物を集めていた。スコットランドLoverではあるが、イタリアのほうが馴染むだろうと自分自身で分析しているほどイタリアが好きである。脱線した、すまない)
関税がどのようにかかるかなど下調べした。そうすると、送料を入れても日本より安く購入できるかもしれないと思われた。どうなるかは分からない。しかし、今後も海外から馬具を買いたくなることもありそうだ。予行演習も含めてこのイタリアからの購入を決めた。ちょっとした冒険である。
実際の購入がどのようになったかは次に記そう。