部分入れ歯と犬

善八せんせいが天に召されて1年が過ぎた。弟分である左馬之助と生活したのはちょうど1年ほど。何か教え足りなかったのか…旧盆も過ぎているというのに今日降りてきていたらしいw。そして左馬之助にある秘儀の伝授をしたようである。

 

我が殿は若いころ少林寺拳法をやっていたこともあり、上前歯が一部入れ歯である(これを公表するにあたり了承は得ていないw)。昨晩、いつもの定位置にその入れ歯を片付け忘れテーブルの上に置きっぱなしに…。そう、想像がつこう。

朝起きると、床に入れ歯が落ちている。「あ、やられたな…。」

(黄色のタグが、入れ歯のあった場所)

見ると、前歯の一本が無い。ただ、それ以外の被害はそんなに見当たらない。それ以外の被害とは“犬の噛み跡”のことである。それはそうと、無くなった前歯である。歯の大きさ的にはグレートデンが飲み込んだところで大したことはない、犬の心配はない。それよりも殿である(爆笑

歯無しで仕事に行くのか。は~も~である(沖縄の方言で“歯が無い人”のこと)。それはいかんだろう!しかし面白くて私は笑いをこらえるのに精いっぱいである。幸い時代がマスク着用を強制している。歯がなくてもごまかせる時でよかった。

と、しばらくして見つけた。歯1本だ。入れ歯本体が落ちていたところから5メートルは離れた所である。おそらく口の中に入れ、噛み噛みし、食べようとしてはみたものの噛み切れず吐き出したと思われる。

 

部分入れ歯。犬にとっては食べ物に近い臭いがするのだろうか。善八も生前は置きっぱなしの入れ歯をハムハムと噛み、飲み込んだことがあった。そのままウンチから一緒に出てきて、見ると犬の歯形だらけ。もちろん使うことが出来るわけもなく、作りなおした経験がある。

その秘儀伝授のため、本日降臨なされた善八せんせい!

幸い取れた歯は本体にそのままハマった。本体自体をよく見ると、やはり多少の噛み跡が確認できる。ただそれでも被害というほどの被害ではない。今回は綺麗に洗い、そのまま使用する。

(本来の置き場所、黄色いケース)

「あれ⁉前よりもハマりが良い…」と、殿が言う。

ずっと、小さな角と小さな隙間が気になっていたが、それが無くなっているというのだ!w

なんと善八せんせい、ここにきてナイスプレー! まぁ左馬之助の所業なのだが(笑

本当に善八とやることなすことが同じ左馬之助である。きっと、善八が左馬之助に「おい、テーブルの上に良いものがあるじゃないか」とそそのかしたのだろう。先輩の教え通りに口に入れ、遊ばれてしまった殿の入れ歯。ただ今回違うのは、入れ歯の調整をしてくれたことだろうか。天の善八が、ちょっとした手心を加えてくれたのだろう。

 

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