アナザーラウンド

Another Round ”もう一杯づつ”

大好きなIdiom(熟語)であるw。「もう一杯づついくでしょー!」「もう一杯づつやる⁉」といった感じで、呑み屋さんなどで飛び交う言葉。

2020年に海外で公開されたAnother Roundという映画を見た。冴えない中年の高校教師たちが「常にある程度の血中アルコール濃度をキープすると、リラックスし、勇気と力がみなぎる」とした哲学者の理論を検証しようじゃないかとはじまるストーリー。酒呑みとしては何とも見過ごすことのできぬ興味深いトピックではないかw。しかもその主演はマッツ・ミケルセン、007のルシッフル役で強烈な印象を残した彼である。

良い映画だった。酒呑みには理解できるところばかりあって(笑)、冴えない人生を変えられそうなパワーを得られたようにみえても、結局そこは酒。酒に依存したパワーの空虚さに負ける者もでれば、そこを越えた先にまた新たな人生のスタートを見出すものも。映画前半の酒呑みのドタバタはユーモラスな展開であるが、最後はきちんと人間ドラマが描かれる。デンマークの哲学者・キルケゴールの言葉の引用が映画の冒頭あたりにあるが、これがまたストーリーと重ね合わされる。冴えないオッサンになりつつある私にとっては、じんわりと心に沁みる映画となった。

 

と、映画がよかったのは、他の映画批評なんかを読んでいただけたらいいと思うが、私にはこの”Another Round”という映画タイトルに小さな興奮を覚えてしまうw。

Another Roundと言いたくなる酒がある。いわゆるシュータースタイルというカクテルで、ショットグラスから一気に口に注ぎ、口の中で出来上がるカクテルと言われる。代表的なものに”ニコラシカ“がある。ショットグラスに注がれたブランデーを砂糖とレモンと一口に頂くカクテル。私はこのニコラシカが大好物で、友人たちにも吞ませてしまう。で、これを嫌いと言ったものは一人もいない。皆「美味しい~!」と呑み終え、私が「Another Roundいっちゃう!?」と誘い、皆でこれを何ラウンドかやってしまうのであるw。

10代のころ、ニュージーランドに留学していた時は、様々なシューターを楽しんでいた。シンプルにテキーラのショット(塩とレモンを口に含んでからテキーラを流し込む)や、アメリカからの留学生が教えてくれたのはジャックダニエルを砂糖とオレンジを口に含んでから一気に流し込むというスタイル。あと、Kiwi(NZ人の愛称)は甘いものが大好きで、シューターもリキュールだけを使う極甘口のものがたくさんあった。ネーミングがユニークだ↓

Quick Fuck:ベイリーズ(甘口クリームリキュール)、ミドリ(メロンリキュール)、カルーア(コーヒーリキュール)

Slipply Nipples:ベイリーズ、ブラックザンブーカ(黒いリコリスのリキュール)

これら甘いシューターはNZから帰ってから呑むことはなくなったが、テキーラショットと、ニコラシカ、あとこのニコラシカのブランデーをカルバドスに変えて呑むスタイルは今でも時々無性に欲してしまう。

ただ恐ろしい話、このシューターカクテル、一瞬で飲み干してしまうもの。それでAnother Round!?と調子にのって呑んでいると、30分ほどしかバーに入って時間は経っていないのに4杯くらい呑み終えていて、たったそれだけの時間なのにお会計がトンデモないことになっていることがあるw。まぁそういう呑み方を好んでしているのだから仕方ないのだが…(;´д`)

と、無性にニコラシカが呑みたくなっているw。そしてきっと止まらずにAnother Round⁉

 

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