鞍購入

鞍購入。乗馬を今後も続けていくだろうと思いはじめたころから、鞍はいずれ購入することになると考えていた。殿との会話の中でも、3級を取ったあたりか、などと話していたところではあったが…。

 

先日、鞍購入を決めた。

安くない買い物である。なのに、ポッと話が出てから決断まで長い時間をかけなかった。

今回はどういう風に私が考え決断したのか(意外に鞍購入についてネット上では知りうることが少なかった)、何を調べたか、何を知りたかったかなどを記してみたい。

 

経緯を簡単に説明する。4級試験を終え、指導員から今後のレッスンの取り方など一通り説明を受けながら鞍の話に。いずれは買うつもりでいるのでいろいろと話を聞く。翌月、受付スタッフさんが「試乗鞍がきていて、よかったら乗ってみませんか⁉」と。乗るだけならとの気持ちで乗ることになり、なんやかんやと鞍購入になった。ちなみに馬場鞍である。

最初にスタッフさんに話したのは「クラブにある鞍でさえ特に違いが分からない」という事である。4級試験の前あたりから意識的にいろいろな鞍に乗り、どの様な違いがあるのか感じてみようとしていた。しかし1年ほどの経験しかない私には何やらさっぱり…。

試乗鞍は2メーカーの2種類。まずは、その2種の中で安価な方に乗ってみる。ほぉ…、明らかにクラブの鞍とは違う。細かくは分からなかったが、“柔らかい!”とだけはハッキリ感じられた。数日後、もう一方を試してみた。驚いた…こんなにも違うのか。強制的な安定感w、足全体が下に伸ばされ自由でありながらも良い位置に固定してくれる。馬体との密接感があり、もちろん鞍に座っている感じも心地よい。買うならこっちだろうな…。でも他の鞍にも乗ってみたい…。

結果から言えば、この2種しか試乗することなく決断をした。

それは、この後者の鞍の価格が15%OFFになっており、そのセール(!?)終了が迫っていたからである。

一生ものである。15%オフに惑わされることなく、時間をかけて他の鞍を試し情報を得、さらに自分の騎乗を分析し、何を鞍に求めるのかを知る、そういうプロセスが必要だったかもしれない。おそらく本来はそういうものなのだろう。

では何故決めたか。端的に言えば「思った時が買い時」という短絡的な発想なのかもしれない。

良い鞍なんだろうなと、素人ながらも思えた。他と比較する時間もなく何が出来るか…。ひとまずネット上でその鞍メーカーがどういうところなのか、そのスペック、口コミ・レビューを知ろうと思った。その次に、他の目ぼしいメーカーとの比較である。

日本語でのレビューが皆無であった。ただ、このメーカーのアメリカ総代理店スポンサードのレビューが多くあったことが幸いだった。他にもフォーラム形式のサイトに長いレビューがあったり、初めて手にする人の不安感・実際に手にした後の感想が書かれていたりしたので、何となく掴める感じもあった。しかし、いずれも経験者談。これまでいくつも鞍を持った人の話であり、自分と重ねられなかった。

次に他メーカーとの比較である。実際に試乗が出来ない以上、とにかくスペック比較を自分でするしかない。日本で普及の多い馬場鞍メーカーから高級メーカーまで、公式HPの動画やカタログを見た。もちろんだが、各社とも自社が如何に素晴らしいかというプレゼンである。独自テクノロジーの開発や、伝統の継承など…。自分が情報を知るという意味ではよかった、しかし相互に比較をし、優劣をつけることなど到底出来なかった。

知りたかったのは、人が鞍購入を決めるきっかけ若しくは決め方、その鞍のレビュー・生の声だった。しかし、なかなかこれを探すことが出来なかった。乗馬クラブに懇意にしている先輩でもいれば相談もできていたのかもしれないが…。

購入を決めた心理はこうだ。

経験浅である故に、鞍というものが騎乗や馬体にどう影響してくるか知る由もない。他メーカーの秀でたテクノロジー諸々を知ったところで、自らの力量も知らぬものに比較云々はできない。ならば、乗った感覚が良かったというファーストインプレッション、メーカーが素晴らしいスペックを備えて鞍を製造し信頼にたるということだけでも十分説得的である。そして(これが大きいかもしれない)どの鞍を選んだにせよ、その後の乗馬ライフが豊かになるという希望が持てた。それらが鞍の購入を決意させた私の心の流れである。

鞍が手元に来るのはあと2か月後である。当然鞍だけでなく、腹帯・鐙革など必要なものは他にもたくさんある。

ここで、「鐙」の購入でこだわりたいことが出てきた。これはまた次に記そうと思う。

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